保育士を辞めたいと思った時【新人の頃】

保育士を辞めたいと思った時【新人の頃】

保育士の給料と仕事量などの記事で何度も書いていますが、保育士の仕事は体力的にも精神的にもとっても辛いです。やりがいのある仕事と言えども、やはり辞めたいと思ったことは何度もあります。

いざ、辞めるとなると踏ん切りがつかないものですが、辞めたいなと思う時はどんな時だったか、その時自分はどうしたのか、どうして続けたのかを思い出しながら書いてみようと思います。

対人関係・仕事量・同期との比較、最初の頃は心が疲れてしまう

とにかく仕事量が多い。初めて辞めたいと思ったのは、就職してすぐの頃です。

一例

何をするにも先輩の先生に聞かないと進まない。そのため仕事がたまる。
先輩保育士は優しい人ばかりだけれど、何度も何度も聞くのも迷惑になる。
そして、自己判断で行ったためのミスが起こる。
自己嫌悪に陥る。

とにかく就職したての頃は、保育士と言う職業にしがみついていることでいっぱいいっぱいで、『こんな私が何十人の子ども達の担任になるなんて無理』『責任が重すぎる』そんなことで頭がいっぱいでした。

今ここで倒れてしまえば、保育園に行かなくて済むのかななんてことまで考えていました。働き出してすぐの頃は、本当に精神的にやられちゃうんですよね。

保育士は『人間関係で構成されている仕事』でもあると思います。
他の先生、保護者、子ども…どこを見渡しても、対人間です。最初の頃はきっと気疲れをし過ぎてしまって心が疲れちゃう時だと思います。

ここで同期がいると悩みや愚痴を話しあえるのですが、同期は同期で比べられたりしてしまい、そこでまたストレスになります。

子ども達の命を預かる大切な仕事ゆえに、ミスは許されない。マニュアルがある仕事ではないので、これはもう臨機応変に対応するしかない。そのためには、先輩保育士の技を盗むしかないけれど、そうするには良い人間関係をつくらなければならない。

新人さんの大変さは自分も味わってきたつもりですが、それでも何年も経つと忘れてしまいます。新人さんがミスをするのは当たり前です。
しかし、そのミスが『子ども達の命を左右するミス』であってはいけません。ですから、分からないことはグチグチ言われたとしても、しつこく聞いても大丈夫です。

とりあえず半年を目処に頑張ってみませんか?

女だらけの世界は、絶対に自分も何か言われてると開き直っちゃいましょう。いや、最初の頃は無理ですよね。私も無理でした。

守秘義務があるため友だちに話せないこともたくさんあると思いますが、苦しいしんどい辛い気持ちを誰かに吐露することから始めてみてください。
私は実母に泣きながら毎日愚痴り慰められ、朝になると背中を押されて出勤していました。

慣れてきたな、と感じるのは半年経った辺りでしょうか。ようやく、勤務中もホッとできるようになりました。

保育士は3年続けてみるべき!と、私が新人の頃はよく言われましたが、とりあえず半年を目処に頑張ってみませんか?

保育のエキスパートと思える先輩保育士さんにも、あなたと同じような新人の頃があったはずです。
何も分からない、何もできないから辞めることは、私自身すごくもったいないことだと思います。それ以外の理由があるならば、無理をせずに信頼できる人に相談をしましょう。

保育士の仕事はハードだからと言って、弱音を吐くことも泣くことも我慢しなくてよいと思います。もちろん、子ども達の前では我慢しましょう。そこはプロとして。
辛い時は辛い。苦しい時は苦しい。それでいいと思いますよ。

新人さんの心の不安が少しでも解消されますように。

この記事について

筆者:yuuna
保育士歴:8年(幼稚園教諭の期間も含む)
投稿日:2016年5月24日
記事編集:はる蔵

編集後記「逃げたい、でも逃げたくない…そんな思いで耐えた1年間」

筆者であるyuunaさんの以下の言葉。

今ここで倒れてしまえば、保育園に行かなくて済むのかななんてことまで考えていました。

はる蔵も同じ感じでした。

自分が選んだ道、いろんな人に協力してもらってようやく掴んだ夢だからこそ、逃げたくない。でも辛くて逃げたい。

だからこそ出勤中に「ここで事故すれば…」なんて思っていた時もありました。
逃げたわけではないという言い訳が欲しかったのかもしれません。

ちなみに、はる蔵の場合は就職から1年経ち、その辛さから少し解放されました。
保育士1年目に担当したクラスが大変だったこともあり、慣れるまで時間がかかりましたが、1つの年度を終えたことも少しだけ自信がつきました。
保育士という職業とその環境、対人関係に慣れたのも、ちょうど1年くらいの期間がかかった気がします。

対人能力・環境などの適応能力によって、辞めたいと思ってしまう時期が薄れるのは人それぞれだとは思いますが、最低半年~1年は踏ん張ってほしいなと思います。
そうしたら少しづつ保育の楽しさが分かってくるはずです。

保育方針が合わない、トップの園長先生に大きな問題がある…など、今後頑張って続けても改善されなそうな要因で辞めたい人は、イキイキと保育ができるような他の園に転職することも1つの手です。

最後に退職する時も散々私を悩ませた保育士という仕事の魅力もお読みいただけると嬉しいです。

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コメント一覧

  1. ももちゃん より:

    責任がある仕事だからこそ、やりがいがある仕事だからこそその重荷に耐えられなくなってしまうことってありますよね。
    また、保育士として働く前にも実習で子ども達と関わる機会はありますが、子どもにとって「実習生は実習生」です。
    たくさん遊んでくれる優しい若いお姉さん。程度にしか思っていませんよね。
    実習がうまくいったから就職しても…と夢広がっていると現実の厳しいことにギャップを感じてしまうことも多い仕事ではありますよね。

    私も保育園で働き始めた時すぐに辞めたいと感じました。先輩先生と比べられることも多く、保護者でもそのことを露骨にあらわしてくる方もいたので、そういったことがどれもこれもプレッシャーになってしまったこともありました。

    ですが転職するとしても1年の区切りまでは頑張ろうと自分を奮い立たせて1年後人間関係の良い新しい職場に転職することになりました。
    どんなに辛いことがあっても、これからの自分の人生のために。次の転職がうまくいくために。自分の決めた大きな区切りまではがむしゃらに働くこと。とても意味のあることのように感じています。

  2. emifuru より:

    私も新人一年目で幼稚園教諭をやめたくなりました。好きなことを職業にできることは素晴らしいことだと思いましたが、子供の命を預かる重要な仕事だったこと、同じ年長児担任の先生と比べられることで、それが重荷になり、原因不明の高熱に見舞われたこともありました。

    そして私は子供を卒園させたのと同時に、仕事をやめました。その後、全く違う職業に就きましたが、そこで、子供たちと触れ合う時間がなくなったことに後悔しました。
    確かにほかクラスの先生と比べられたり、いろいろなことを自分一人で抱え込んだりと、大変なことばかりで身も心もつぶれてしまいましたが、子供たちと接していた時間はすごく楽しかったことに気付き、別の幼稚園で同じ年長児担任にチャレンジしてみました。確かに比べられることもあります。けど、親身になって相談にのってくれる先輩の先生のおかげで、乗り切ることができました。

    子供たちの保育を良いものにするためには環境設定が大切だと思いますが、そんな子供たちを育てる仕事をしている私たちの環境というのも大切だと思います。

    ひとりで悩みを抱えながら仕事をしていると、いつの間にか笑顔も消えていってしまいます。なので、小さなことでも相談を、わからないことは何度でも聞くということが大事だということがわかりました。
    「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉あります。何度も聞いて申し訳ないと思うかもしれませんが、聞きながら、先輩の技術を盗み、自分のものにしながら楽しく子供たちとかかわれるのかもしれないと感じました。

    辞めたくなったときは一度立ち止まって振り返ってみてください。もしかしたら、何か忘れていること思い出すかもしれません。

  3. みかんてぃ より:

    辞めたいと思ったこと。
    腐るほどあります。
    毎日。毎分。毎秒。
    常にいつ辞めようと思って4年がたっていました。

    辛いとき「あー。誰に相談しよう」「誰かに相談したところで、明日もきっとつらいし」と、あまり自分の現状を周りに話しませんでした。

    しかし、高校の同じ保育の仕事に就いた友達が、私と同じようなことで悩んでいて、私に相談してくれました。
    同感することしかできませんでしたが、自分の思いも話せて、すごく楽になりました。

    誰でもいいです。
    誰かに話してみることから始めてください。

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