年度の途中で保育士が妊娠・出産…職場の反応と対応は?

年度の途中で保育士が妊娠・出産…職場の反応と対応は?

私が保育士をしている中で結婚、妊娠、出産をした中で一番難しいと悩んだことが、自分の『妊娠』でした。

子どもに携わっている仕事をしているのだから、もちろん自分の子はほしい。しかし、自分が妊娠してしまったら担当クラスはどうなるのか?つわりの時は?もし妊娠中に何かあったら?年度途中の出産になってしまったら?保育士をしている女性の方は、そんな悩みが少なからずあるのではないでしょうか。

私は年長担任時に妊娠が分かり、出産予定日は3月末と言うまさかの『自分の担当クラスの卒園式に出席できない』事態に陥りました。
妊娠が分かった時は涙が出るくらい嬉しかったのですが、すぐに冷静になり出産予定日を調べ事実を知った時は青ざめました。

保育士は1年単位の仕事です。極端にいえば、4月に始まり、3月で終わる。もちろん、保育自体は来年度へ向けて動き出していますが、自分のクラスを受け持つからにはやはり1年間は責任をもって担うべきだと思っています。それ故、保育士の妊娠は本当に難しいです。

妊娠報告後の反応・対応

本来ならば時期を見て上司には報告すべきなのだとは思いますが、私はすぐに園長に話しました。体力勝負の仕事なので、職場でもし何かあった際誰も自分の妊娠を知らないのでは逆に多大な迷惑がかかると思ったからです。

結果的に、園長を始め、園内の先生は祝福して下さり、体力仕事は軽減してくださるなど、本当に周りの先生にはよくしてもらいました。しかし、当時の自分にとってはそれがとても心苦しかったことを覚えています。

つわりのために朝出勤できない。出勤できたとしても、子ども達と鬼ごっこやかけっこができない。重い物を持てない。
今までの自分がしてきた当たり前のことが『できなくなること』が、すごくストレスでした。

自分のお腹の子を考えると当然の制限なのですが、私にとっては担当クラスも我が子のようなものです。瞬時に対応できない日々に、モヤモヤしました。
それでも、お腹の子はこんな私のお腹にしがみついてくれ、周りの先生にも助けられ、妊娠4か月の時に運動会を終え、無事に安定期を迎えることができました。

また、保護者にはいつ報告するのかという問題も出てくると思いますが、これは園長に相談・任せましょう。勘のいい保護者はすぐに気付きます。
だって、いつも子どもとワーワー走っている先生がしおらしくしているのですから。

おめでたいことですが、やはりどこかで迷惑をかけることがあります。そのことに対しては、保護者へも職場内へもしっかり謝罪と感謝を伝えていくことは必要だと思います。おめでたいことなのに謝罪なんて…と思いますが、やはりそこは社会人として必要だと私は思います。

助けられたことと救われた言葉!次は自分が助けてあげればよい

私は年長クラス担任だったので子ども達にもずいぶん助けられ、後任の先生も決まり第二子は無事に出産することができました。
そう、第二子は…です。第一子は残念ながら初期の頃お空に帰ってしまいました。保育士をしていたからという理由ではもちろんありません。

しかし、そういうリスクも少なからずある職業です。怖がらせるつもりはないのですが、妊娠が分かったらすぐに上司に相談し、周りの先生に助けてもらってください。そして、感謝をしっかりと周りに伝え、無理をせずお腹の赤ちゃんを大事にしてください。

最初に、保育士は1年単位の仕事なので妊娠時期が難しいと書きました。でも、これは妊娠、流産を経験した私からの戯言です。タイミングを見計らっていると、あっという間に1年が過ぎます。

欲しい時に赤ちゃんができるとは限りません。自分の子が欲しい!と思っている人は、後のことは任せて自分の妊娠を最優先に考えていいと思います。
また、自分が出産して、復帰したとき、同じように妊娠した先生たちを次はあなたが助けてあげればいいんです。

「ここは私達に任せて、あなたは自分の赤ちゃんのことを最優先に考えなさい。」第二子を妊娠中に、隣のクラスの先生に言われた言葉です。この言葉にどれだけ救われたか分かりません。

子ども達、保護者のことももちろん大切ですが、時には自分の体を最優先に考える時期があってもいいのではないかと思います。

この記事について

筆者:yuuna
保育士歴:8年(幼稚園教諭の期間も含む)
投稿日:2016年6月10日
記事編集:はる蔵

編集後記「真逆のお話…年度途中で妊娠発覚から現場は険悪ムード」

この体験談、とても興味深く読ませていただきましたが、もはや号泣・感動レベルのお話です。

と、ここまで言うのも、はる蔵が保育園に勤めていた頃、全く同じ出来事がありまたが、この記事の結末とは大きく異なり、祝福されることなのに園長・職員・保護者…超険悪ムードとなったのです。

その理由は2年連続で5歳児クラスの先生が、妊娠によって担任が変更となったから。

園長・職員からは「子どもをはじめ現場も混乱するし、保育士としての責任があるのに非常識だ」や「希望のクラスや結婚・妊娠の予定はない?と事前に質疑したうえでクラス編成をしているのに…」などと超険悪ムードになりました。
また、保護者からは「2年連続でこんな無責任なことになって、園は職員にどういう教育してんだ」となりました。

そして妊娠をした先生は職場で涙を流していました。
もちろんその本人も前例を知っているからこそ、しっかり園長から確認をされたからこそ、より気をつけなければ・意識しなければいけないことだったかもしれません。

ちなみに、はる蔵が勤めていた園では、あらかじめ結婚・妊娠願望や年度の途中で辞める予定がある場合など、複数担任の0歳児クラスや1歳児クラスに配置されるようになっていたのです。これは園の大きな配慮・優遇です。

だから責めるその気持ちも分かりますし、ごもっともと思う部分もあります。
しかし、はる蔵の心境は「もう授かってしまったものだし、今更責めてなにが解決するのよ?責めたところで何も変わらないのだから、保育者として・一人間として祝福してあげようよ」・「妊娠初期という大事な時期なのに本人の心を不安定にさせるなんておかしい。子どもに携わる職をしている者が赤ちゃんの健康を阻害するかもしれないことを…」と、職場では口には出さず、友人などに愚痴っていました。

この時、はる蔵はまだ1年目の新人でしたので、声を大にして言える状態ではなかったのですが、こればかりは声に出して言いたかった。

そして、その先生の子なんですが、安産かつ健康な赤ちゃんが産まれてきたから一安心でした。この問題がある程度落ち着くまで職場にも行きづらかったと思うし、罪悪感もいっぱいだったと思いますが、結果的に安産で良かった。

これがもし流産など最悪のケースとなった場合、心底恨みたい気持ちになりますよね。その恨む矛先がどうかは別として、普通の感覚ならばそう思ってしまいたい気持ちも分かりますよね?筋違いとか正しいか正しくないかとかではなく、感情的に分かりますよね。

園長・主任・ベテランさん・中堅の保育士ならば、よりあなたの一言で大きく職場の雰囲気も変わると思います。もしこういった問題が発生したのであれば、あなた一人だけでもいいので、救いの声を発していただきたい。いや、現場がざわつく前にあなたのプラスな第一声がほしいところです。

またこの記事の筆者であるyuunaさんが職場の人に言われた、以下の言葉のように、本人にもしっかり伝えてください。

「ここは私達に任せて、あなたは自分の赤ちゃんのことを最優先に考えなさい。」

こう言える保育士・人であってくださいませ。

なんかいろいろと暑苦しい内容、失礼いたしました。当時何も言えなかったからこそ、感情的に熱く書いてしまったことをご理解ください。

そもそも保育士を続ける・続けられる前提で文章を書いてましたが、園によっては暗黙のルールで産休・育休すらとれず、自主退職という流れに至ることもあるでしょう。いわゆるマタニティーハラスメント、略してマタハラってやつですね。
保育園であるからこそ、妊娠・育児には特に手厚くあたたかい支援をする事業であってほしいなと心底思います。

出産後編
保育士をやめたいと思った時【出産後の仕事・育児・家事】
産休・育休後の保育士のお仕事と家庭と育児について書かれた記事です。続けようと思っていた保育士業を退職することにしたその大変さなど。

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コメント一覧

  1. ももちゃん より:

    記事を読んでとても納得しました。
    私自身は保育士時代には妊娠はせず、退職してからの妊娠となりましたが、本当につわりが大変で毎日毎日吐いているような毎日だったので人によって症状は違うものの、この状況で保育を続けていた先生には尊敬を念を抱かずにはいられません。

    ですが、担任ともなると妊娠する時期はとても難しく思います。子どもたちにとってはもちろん保護者にとっても信頼している先生が幸せになって欲しいことはもちろんですが、自分の子どもがこれをきっかけに情緒不安定になってしまったり…という不安は必ずついてきますから。

    また、保護者への対応ももちろんですが、職場の同僚への心配りも今まで以上に努めるべきことだと思っております。
    妊婦なのだから出来ないことはもちろんふえます。ですがやってもらうことを当たり前に感じているとそこは女性の職場ですからすぐに伝わりますよね。
    力仕事ができない代わりに自分には何の仕事なら人より多くできるのかということを常に考えてまわりに配慮しながら働く。
    妊娠しているといろいろと大変なこともありますが、それは個人の問題ですからそのことに甘えるのではなく、できることをしっかりとこなす姿勢が大切だと感じています。

  2. emifuru より:

    私も保育士の仕事をしている間に妊娠しました。保育士も子供も少ない東京都のとある区の認定保育園でした。なので、給食の準備も保育士がしていました。私も早番の時には給食を作っていましたが、ご飯のにおいだけがどうしても気持ち悪くなってしまうため、ほかの先生にお願いしていました。

    妊娠しても仕事ができると思っていたとき、切迫流産になってしまい、自宅安静といわれてしまいました。
    そのとき、園長先生からはおなかの子供が大事だから、仕事はやめなさいといわれました。申し訳ないと思いながらも辞める道を選びました。園長先生たちの心遣いには感謝しました。

    いろいろな保育園で仕事をしてきましたが、妊娠を快く思わない保育園があるのも事実です。やはり、ぎりぎりの人数で保育をしているからということはわかりますが、子供の命を預かる現場だからこそ、保育士のお腹の中に宿った命も大切に考えられる保育園というのが、保護者としても安心して預けられる保育園になるのかなと思いました。

    妊娠出産に関しては、やはり、自分で経験してみないとわからない部分があるので、考えてしまう部分もあるかと思います。

  3. みかんてぃ より:

    保育や教育の世界での妊娠は、気を使いますね。
    これが故に、結婚退職をする人が多いのでしょう。

    確かに、クラス担任を持って年度中に妊娠すると、体力を使う仕事ができなくなったり、体調の面で迷惑をかけることになると思います。

    私も妊娠を理由に辞める人、計画的に妊娠しようとしてタイミングが合わず妊娠できない先生。
    今までにたくさん見てきました。

    保育の職場にかかわる人には、いつ誰の妊娠であっても「生まれるのが楽しみ」「早く生まれてきてほしい」など、寄り添った対応。

    「妊婦が1人2人いようが、関係ありません。他の人でカバーしていけます。負担になるなんて言葉は知りません」
    ぐらい言ってもらえる環境だと嬉しいですね。

    ただし、保育の世界は、保育することが仕事です。
    他の先生にカバーしきれない事態もあるでしょう。
    妊娠して働く環境を作ることも大切ですが、学期中に辞める選択ができることも大切に思います。

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